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求められる人材(後半)

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市場激変の中で、今必要とされるソーシャルゲーム業界のプランナー、ディレクターと人材傾向(後半)

こんにちは!毎日暑くて溶けるねー。
今日こそは核心にたどり着きたいmaringerzです。

前回は、業界の変遷について書いてるだけで終わっちゃったので、今回は、それでどんな人材が必要なのよ? というところまでがんばるぞ〜!

前回おさらい

前回の記事をほんとにさらっと搔い摘むと、

  • フィーチャーフォンでSNS
  • フィーチャーフォンでソーシャルゲーム
  • フィーチャーフォンでソーシャルゲームプラットフォームが台頭
  • スマートフォンでネイティブゲームのマーケットが台頭
  • 各社激動の変化に苦戦 ← イマココ

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photo credit: yeahbouyee via photopin cc

な感じでした。ではでは、引き続きどんな人材が求められているかを考えてみよー。

求められる人材の変化


半年で市場の状況が変わるソーシャルゲーム業界では常に求められる人材も変わる。 本当に市場は半年で大きく変わる。。。

プラットフォーム中心のゲーム全盛期にゲーム企画・運用者に求められた人材と スマートフォン向けのネイティブゲームの企画者・運用者に求められる人材要件は異なる。

プラットフォーム上のカードバトル中心のゲーム企画・運用に求められていた人材とは


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photo credit: Stuck in Customs via photopin cc

カードバトルゲーム中心のフィーチャーフォン(ブラウザ)ゲーム開発の特徴

  • 初期開発費1500万〜3000万
    • IP の買い取りもしくはレベシェア化によって追加
  • 開発期間2ヶ月〜4ヶ月
    • IP 保有会社との IP の使い方監修期間により多少変動
  • 運用
    • 1週間〜2週間に1度大きなイベント実施(月3つくらいの中核イベントを回す)
    • デイリーで時間限定のイベントを実施。イベントに伴うカードのガチャ追加。
  • 企画
    • ゲーム性の高い企画はそれほど必要ない
      • パッケージ化されたゲームシステムに大きなゲームの中身の手を加える必要はなかったため、ゼロからのゲームの企画力はほとんど必要なかった
      • ゲーム仕様もゲームそのものの詳細仕様を考える必要はないため、仕様書作成能力の高くは求められない

求められる能力

フィーチャーフォンのブラウザゲーム開発の特徴から、求められる能力を考えると、、、

  • プロジェクト進捗管理の能力
    • 短期間にいかに少人数で効率的な開発や外部の開発会社を使ってゲームを完成させることができるか
  • 関係各位との調整能力
    • 大型 IP を本来の IP ユーザーの期待を裏切らず実装するため、版権保有会社からの要望や監修にうまく対応する能力
  • 分析力と対応力
    • リリース後の運用で、どの KPI をみて常にユーザーを飽きさせずにタイムリーにイベントを打つか
  • カードの目利きとユーザの指向性分析
    • ガチャで売るカードが売り上げの大半を占めるので、カード(商品)の最大化   レアリティ、パラメータ、イベントでの利用価値、イラストの絵柄が商品価値を左右する

こんな感じで、面白いゲーム性を追求する、というよりは、プロジェクトをいかに効率的にハンドリングするか、 という能力が重要視されるように思える。(良い悪いは特になく)

project management
photo credit: perhapstoopink via photopin cc

求められる経験を端的に言うと、求められる能力と同じにはなるが・・・
深いゲーム開発の経験ではなく、

  • 対外折衝力
  • 社内調整力
  • スケジュール管理スキル
  • 数値分析力
  • 分析からのスピード感のある施策企画、実施スキル

などが重視された、まだまだ急成長の業界であったことから経験者が少なかった。 業界未経験からでも、人物的な素養の高い人材を多数採用していた企業も多かった。

スマートフォン向けネイティブゲームの企画・運用に求められる人材とは


スマートフォン向けネイティブゲーム開発の特徴

  • 初期開発費
    • 7000〜2億
    • 当然仕様によりけりだが、昨今のゲームはこのくらいはかかる
    • 一因としては、ユーザの目が肥えていることや、外注費が大体固定化されつつある点にもある
  • 開発期間
    • 5ヶ月〜1年
  • 運用
    • 運用としては、イベント実施頻度をカードバトル時代と大きくはあまり変わらないが 新たなゲーム性のため、イベント内容も多岐にわたる
    • ブラウザ中心だったフィーチャーフォンゲームと大きく異なる点として、 サーバ開発だけで打てるイベントに限りがある点が挙げられる。 新規イベントを打つために、クライアント開発を完了し、申請を通した上で リリースする必要がある場合も多い。

まず驚くのが、開発費の高騰であるが、ユーザニーズが高くなっている現状、これは避けられないところでもある。

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カードバトルのような一様なパッケージ化されたゲームは正直なところ衰退化している。 現に現在のGoogle/Appleのストア、マーケットの Grossing TOP30 に入っているカードバトルゲームの 数を、一年前と比較すると半分ほどに減少している。

前述した、スマートフォンのネイティブゲーム業界では

  • 新たな体験を与えるゲームの遊び
  • 作り込んだゲーム性
  • ウェブ上では実現できなかった直感的な操作性
  • 3Dを利用したリッチコンテンツ
  • リアルタイム通信バトル

などが求められている。それができる人材は、よく言われていることだが まさに「0から1を生み出せる」であり、そういったゲームプランナー、ディレクターが最も求められる。

“ゼロから” というのは誤解を生みそうなので少し説明。

ここでいう “ゼロから” というのは、
× これまで全くなかった独創的な新しいゲームを創ること
○ 今までにどこかにあったゲームや遊びを、スマートフォンというデバイスの中で、凝縮されたゲームシステムに 落とすこと

from zero
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本エントリで、”ゼロから” 生み出す、と言っているのは、こういうことのつもり。 そんなことを出来る能力が求められている。 そして、それが今のユーザのニーズに合致していることが重要である。

詳細に落とし込んでみると、

  • コアとなる遊び+マネタイズを含むゲームサイクルを企画できる(これが一番難しい><!!)
  • ゲームのデザインを一から仕様に落とせる能力
  • プロジェクトの規模が大きく、期間も長く、開発コストも高いためプロジェクト全体を俯瞰して  スケジュールの企画・管理、コスト管理が出来る能力(企業によってはプロマネが担う)

ではないかと思う。 運用に求められる人材は以前と近しいが、開発規模の大きなネイティブアプリゲームでは 後追いでの機能や遊びの追加は、難しい。 そのため、企画開発の段階からより運用をイメージした開発が必要となる。 という意味では、運用もイメージしてゲームサイクルを考えることが更に求められる。

そんな人材がいれば困らない。。 今求められている人材というのは、要件を満たした人材が社内にいない、もしくは非常に少ないので、 外から採用したいということ。

それでは、今の転職市場の人材の傾向はというと、、、

転職市場の人材の傾向

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個人によって異なるのでこれはあくまで私が感じている傾向にすぎないが、

ネットワークゲーム出身者の傾向

日本には国産のネットワークゲームは少なく、台湾、韓国、中国からの輸入ゲームが多い。 そのため、現地で開発されたゲームの日本ローカライズ版の運営を経験している場合が多い。

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ゲームをゼロから新規開発した経験者は少ないので、ゲームデザインやゲームの仕様、内製の開発メンバーと 業務を遂行するなどは経験が足りないこともある。

また、既存のゲーム機能をベースとしたイベント運営や GM 経験者が多いので、 ユーザーに長く楽しんでもらうための運営視点とイベント等の経験は ソーシャルゲームの運営にも転用できることが多い。

コンシューマゲーム出身者の傾向

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まず、子供時代からゲームが大好きという人が非常に多く、面白いゲーム作りにこだわりがある。

広く過去のゲームに触れており、ゲームの遊びという点では知識が非常に豊富だったりする。 本来ゲーム好きで、もっと面白い遊びはないかと模索してゲームを作ってきている人も多いので、 ゼロから1を生み出すという観点を持っている割合が他の経験者と比べると高いように思う。

ただし、数年で1本開発する場合も多いため、半年で変化するソーシャルゲーム業界の変化や開発スピードに戸惑うことも多い。 また数百名規模のプロジェクトで一部分の役割を担ってきたことが多いため、ゲームを全体から俯瞰してコンパクトに ゲームサイクルをまとめることにも慣れるまで苦戦する人も。

また、売切型でゲームを作っているので、ゲームをリリースした後の運営の仕方やマネタイズについての観点も、 コンシューマのみの経験の場合、キャッチアップが必要となる。

コンシューマの経験と上記ソーシャル特有の面を兼ね備えると、 かなり今求められている人材に近くなる可能性が感じられる。 現在のヒットタイトルを生み出している有名なゲームディレクターの方々にもコンシューマ出身者が目立つ。

ソーシャルゲーム出身者の傾向

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ここ数年で、この業界自体が成長したため、ソーシャルゲーム一本!という場合よりも、 多様な経験を経て、直近ソーシャルゲーム業界にいる方が多い。 そのため、「ソーシャルゲーム出身者の傾向」と一言で言っても、多種多様すぎる。 ※ ウェブのコンテンツ、ネットワーク、コンシューマ、ソーシャルゲーム業界出身者と経験業界は多様

ここでは未経験もしくはウェブ業界から転身してきたソーシャルゲーム業界出身者の観点からでみてみる。 この観点でいうと、

パッケージ化されたソーシャルゲームがメインになってから、業界に入った人材が多く、 新規のゲーム開発においては新しいゲームの遊びやゲームサイクルを企画した経験が少ない人が多い。

運用がメインになるため、イベント運用のノウハウやイラスト等の外注管理、KPI をみてユーザーの動きを把握したり、 ユーザーのレベルに応じて施策を検討するなどの経験は豊富。

他社のソーシャルゲームをユーザーとしてプレイしていることも多く、ソーシャルゲームのトレンドやユーザーニーズを 把握している。

新規のゲーム企画経験は浅く、”ゼロから” 1を創ることに長けている方は少ないが、 既存のパッケージ系のゲームの運用経験と市場のゲームの動向の把握から、最新のユーザーニーズを 把握して今求められているゲームを企画できれば、ゼロから1を生み出していけるのでは。

おわりに

つまり、どの業界を経験していても、得意な分野もあって、経験していない分野もあって、 という状態なので、各自が、自分がどんな業務を経験していなくて、どこを補完していって、 どんなプランナー、ディレクターになるか、をしっかり考えられれば、現在のスマートフォン ネイティブゲーム業界に必要とされる人材になれるのかな、という結論でした。

ただ、業界のトレンドはすぐに変わってしまうもの、というのもわかっていることなので、 常にアンテナを巡らせて、自身のキャリアも変えていかなければ、すぐにおいていかれてしまう 厳しい業界だなぁ、、、と改めて実感いたしました!

めっちゃくちゃ、長ーーくなってm^^m  何も答えはないけど。これでおしまい。

個人的にはソーシャルゲームはユーザーとして愛しておりますので、 これからもわくわくする面白いゲームが沢山生み出させれますように!!

・・・大手転職サイトではなかなか網羅できないところまで書けるといいんだけど、、、難しいね!

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